Manual Novels
小説本のきれいな原稿作成要領

印刷用の原稿は特殊な場合を除いて原寸で作成するのが基本です。
原寸で作成してあれば当社の製版、印刷システムの高品質を最大限に生かせます。
椛蝌a印刷所では原寸でのご入稿を推奨いたします。
ここでは、A5判原寸での原稿の作成要領をご説明します。

 1 本の大きさ

本のサイズ

■本のサイズには次のものがあります。
 A5サイズ(148ミリ×210ミリ)
 新書判サイズ(106×173)
 B6サイズ(128ミリ×182ミリ)
 B5サイズ(182ミリ×257ミリ)
 A4サイズ(210ミリ×297ミリ)

★今回はA5サイズの小説本を作ります。

 2 本の綴じ方

本の綴じ方

■本の向きによって2種類あります。
 右とじ 小説本はこの綴じ方です。
 左とじ 横書きの本(電話帳、英文の本など)

■製本方法は2種類あります。
 無線とじ 本の背の部分にのりをつけ表紙を付ける。
(ジャンプ、サンデーなど)
 中綴じ 本の中央を針金で綴じる。
(ヤングマガジンなど)
 中綴じはページ数が多いと製本できない場合があります。

ここでは一般的な右とじの本をつくります。

 3 原稿用紙の基本は原寸

原稿用紙

小説本は皆さんワープロソフトを使って作成されていますね。
「ワード」や「一太郎」で作成したものをプリンターで出力されています。
「原稿用紙」に直接出力したり、出力したものを「原稿用紙」に貼り付けてますね。
ここでは、「漫画用原稿用紙」を使わない簡単な作成方法を説明します。

★ではA4サイズのインクジェット用プリンター用紙を用意してください。

 4 ページ設定 (マイクロソフト・ワード)

ページ設定

ここでは「マイクロソフト・ワード」での設定について説明します。
「ファイル」の「ページ設定」のダイアログを開いてください。
「文字数と行数」で文字方向を縦書きにしてください。
プレビューが縦になります。
次に「用紙サイズ」で「A5」の設定にしてください。
「A5」が選択項目になければ「サイズを指定」をえらんでください。
幅を148ミリ、長さを210ミリに指定してください。
「印刷の向き」は縦を選択。
「文字数と行数」、文字の大きさ、文字送り、「余白」などレイアウトはあなたのセンスで自由に設定してください。
設定が済んだら「OK」をクリックして、「印刷プレビュー」でレイアウトを確認してください。

 5 印刷 (マイクロソフト・ワード)

印 刷

「ファイル」から「印刷」のダイアログを開いてください。
プリンターの「プロパティ」で用紙サイズをA4に設定してください。
このとき「印刷の向き」が「縦」が選択されていることを確認してください。
「OK」をクリックして「プロパティ」を閉じて、「印刷」のダイアログ画面に戻ってください。
「印刷」ダイアログの画面の右下の「拡大/縮小」の「1枚あたりのページ数」の設定を「2ページ」にしてください。
これで「OK]をクリックすれば印刷が開始されます。

 6 用紙

用 紙

インクジェットのプリンターを使用する時は専用の用紙を使用してください。
プリンターの項目でも説明しますが、インクジェットは用紙の品質により文字の品質が大きく左右されます。
インクジェットプリンターはインクを紙に吹き付けるために、インクの塗布量が多くなる場合などもあります。インクジェット用紙は表面を塗工してありますのでインクがにじまないようになってます。細かい文字や線がシャープに出ます。
PPC用紙(コピー用紙)などを使うとインクが紙の繊維に沿って広がって吸収されます。そのためインクがにじんでしまいます。画数の多い文字は潰れてしまいます。
品質のよい文字をお望みなら専用のインクジェット用紙をご利用ください。

裏 表

インクジェットのプリンター用紙には裏と表があります。
片面タイプの用紙は裏面に加工がしてありませんのでインクがにじんできれいな文字になりません。
必ず用紙の裏と表を確認して使用してください。

 7 プリンター

インクジェット

最近はこのインクジェットが「主流」です。価格が安価のと、カラー写真などもきれいに印刷できるので急速に普及しました。
当社への小説本の入稿はインクジェットによるのもがほとんどです。
「印刷用の原稿」を作成する場合にはカートリッジはできるだけ「新品」をお使いください。
インク残量の少ないものを使うとページごとに「ムラ」がでます。これは製版や印刷ではそのまま出ます。修正は不可能です。

レーザー

ページプリンターなどとも呼びます。印字方式はコピー機と同じ原理です。印字速度が速く高品質な非常にシャープな文字が印刷できます。比較的価格が高いので一般家庭にはあまり普及してません。

 8 用紙のセット

用紙のセット

プリンターにセットする時はエッジガイドを調整してA4サイズで適度な幅に固定してください。
ガイドの調整が悪いと用紙が斜めにプリンターに送られてますので注意してください。
紙の裏と表を確認して間違わないようにセットしてください。

 9 プリンターの設定

モード

メーカーにより設定は異なりますが、プリンターの印字品質を「きれい」や「品質優先」などに設定するときれいな文字が印刷できます。テスト印字などをして自分のプリンターの一番品質のよい印字モードを確認してみてください。

 10 塗り足しがある場合の原稿作成

原稿用紙

A5サイズのトンボの入った原稿用紙を使用してください。画材屋さんなどにあります。
PDF形式のファイルをご用意しましたので、ダウンロードしてプリントアウトしてお使いください。
▼A5判原稿用紙(PDFファイル)

作成方法

一般的な塗り足しの作成要領で作成してあればOKです。
 11 表紙の作成の注意

原稿用紙

オモテ表紙(1)とウラ表紙(4)がつながっている原稿用紙を使用してください。
原稿用紙にはオモテ表紙とウラ表紙が判るように必ず明記してください。
40P以上の本の場合は背幅を計算して原稿用紙を作成してください。下の図のグリーンの部分が背幅になります。

背幅

必ず背幅を計算して作成してください。
もし、厚い本で背幅を計算して原稿を作ってないと‥表紙のコグチ側が切れてしまいます

背幅の計算

数字は大体の目安です (単位 mm)
紙の厚さ 1P 40P 80P 100P 120P 140P 160P 180P 200P
70K 0.05 2 4 5 6 7 8 9 10
90K 0.06 2.4 4.8 6 7.2 8.4 9.6 10.8 12
100K 0.08 3.2 6.4 8 9.6 11.2 12.8 14.4 16
 

 12 出力サービス

データ入稿 「ワード」や「一太郎」などのデータで作られた「小説本」はデータ入稿が出来ます。当社の印刷用高解像度ページプリンターで出力します。上記のA5判原寸で作成されたものに限ります。B5出力でA5縮小印刷は出来ません。
出力料金は1ページ150円です。ご利用ください。

 


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